【レポート】データ民主化のためのハンドブック #alteryx23
こんにちは!アライアンス統括部のikumiです。Alteryxの年次イベントであるInspire 2023が、現地時間の2023年5月22日(月)~5月25日(木)に開催されました。私もイベントに参加してきましたので、その様子を紹介していきます。
本記事では、5/25に行われた「データ民主化のためのハンドブック」のセッションについて、その内容をお届けいたします。
セッション概要
- セッションタイトル
- Playbooks for Democratizing Analytics
- スピーカー(敬称略)
- Melissa Burroughs, Director, Technical Portfolio Marketing, Alteryx
- 概要
- データのベストプラクティスとテクノロジーを活用して、ビジネスを強化したいと考えた場合、この高い目標を実現するためにはどうすればよいのでしょうか。世界中の分析リーダーからの事例や戦術を持ち帰り、成功までの道筋を学びましょう。
セッション内容
データの民主化のためのハンドブック
- 最も重要なのは、リーダーの承認と協力を得ること
- データの民主化に向けて舵をとり、必要なリソースを割いてもらえるように動く必要がある
- また、適切なデータ構造を作っていくためにはビジネス部門とIT部門など部門を超えた連携を行い、分析を組織を確立する
- 最後に、データリテラシーレベルを確立するために、専門知識を持った人も関与していくことで、分析を定着させていきましょう
Point 1: 分析プログラムの推進
- まず分析プログラムを進めるためには、ビジネス戦略に沿った戦略が必要
- そして、推進するにあたっての課題を知るために、分析活用レベルの評価を受ける
- Analytics Maturity Assessmentでは、今のレベルやほかの企業に比べてどうか、等の評価を受けることができます
- レベルや課題を知ることができたら、今日までのデータの資産や人のリソースを調整し、文化を作るために動いていきます
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良い分析PoCプロジェクトでは、分析の民主化の本来の価値を実証するために進めている
Point 2: データガバナンスのスタイルを確立する
- 集中型:ガバナンスが標準化されている反面、開発スピードが遅い
- 分散型:各部門でデータの信頼性の担保が必要なものの、クイックに動ける
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ハイブリッド型:メリット:データチームがガバナンスを一元管理でき、ビジネス部門も各領域のデータを保持できるが、大きな権限と責任を持った人が、確実に調整を行っていく必要がある
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金融のUBS社の例では、10000以上のワークフローがありますが、どのように管理しているのでしょうか
- データの基幹チームがデータのガバナンスや利用ガイドラインを定義することで、フレームワークに沿ったセルフサービス分析を可能にした
Point 3: 適切な組織構造を確立する
- データガバナンスのスタイルを組織構造で考えてみるとどうでしょうか。
- 集中型:専門家が分析を支援してくれるが、ビジネスニーズに答えられないケースがある
- 分散型:部署による最適化は行えるが、データの専門家がいないためスキルの不足やデータを間違って理解するリスクもある
- CoE型:細かいニーズすべてに答えられるわけではないが、それぞれのチームを一元管理しながら分析レベルを上げることができる
Point 4: データ分析を定着させる
- 組織のデータリテラシーのレベルを上げるためには、まずデータを扱うにあたって必要なスキルがあります
- また、一般的に標準とされる分析フレームワークを活用することで、データを取り扱うとはどんなスキルなのかを理解できます
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誰もがすべてのスキルを必要とするわけではないので、自分の組織に適用されるスキルとのギャップを埋めるようなトレーニングを行っていく
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データリテラシーの定着を確認するために、重要な指標があります
- 左側の三つでは、トレーニングプロセスがどの程度進んでいるのかという指標
- 右側はトレーニングによって、どのように行動が変わってくれたかという指標
- これらにより、プログラムがどのように影響をもたらしたかというのを測ることができます
最後に
データ分析組織を作っていくうえでのアクションをこうして挙げてみると、自分の意識や組織の意識を変えていく強いパワー(ここではリーダーシップと言っていますね)が必要と改めて実感しました。私自身は、時には勢いでとりあえず進めてみる、ということも必要だと思っていますが、強固な分析組織を作る上げるためには、正しい知識を持って進めていくことも重要だと感じました。